新型コロナウイルスの研究

抗体の開発

新型コロナウイルスの感染を阻害する中和抗体を開発しています。簡単な診断方法の開発や中和抗体を用いた治療への応用を目指しています。


ワクチンの開発

私たちの研究室では、新型コロナウイルスに対するワクチンの開発をしています。ヒトのHLA遺伝子を保有した遺伝子改変マウスを用いて独自のワクチン開発を目指しています。


自然免疫

新型コロナウイルス感染初期にはヒトの自然免疫が重要な働きをします。私たちの研究室ではこの自然免疫のメカニズムを解明し、自然免疫を標的とした新たな治療薬の開発に取り組んでいます。


新型コロナウイルスに対する自然免疫応答

新型コロナウイルスに感染するとまず最初に、気道などの上皮細胞、マクロファージ、樹状細胞などの細胞からI型インターフェロンなどのサイトカインが産生されます。産生されたサイトカインが周りの細胞に作用することで、細胞が抗ウイルス状態になったり、免疫担当細胞が集まってくることでウイルスを排除するようになります。


私たちの研究室では、自然免疫がどのように新型コロナウイルスを認識するのかについて研究を進め、新型コロナウイルスのRNAの二箇所の領域が細胞内のRIG-IやMDA5と呼ばれるタンパク質に認識され、サイトカイン産生を誘導するシグナルが生じることを発見しました(Kouwaki T et al Frontiers in Immunology 2021)。


ペプチドカクテルワクチンが必要な理由


SARSワクチンの開発では、抗体依存性感染増強(ADE)と呼ばれる減少がコロナウイルスでは生じるために、ウイルスの感染を抑制する中和抗体とADEを誘導するADE抗体が拮抗してしまい、有効な免疫が誘導できないことが報告されています。抗体が中和抗体になるかADE抗体になるかはエピトープの場所に依存すると考えられていることから、中和抗体を誘導するエピトープ配列をもつペプチドを用いたペプチドカクテルワクチンでは中和抗体だけを誘導できるので、高い予防効果が期待できます。